うちのオヤジの武勇伝①

過去の私のブログに私の父親の武勇伝がありましたんで、それを掲載しようと思います。

それはとある夏のある日の事でした。

                                                                          

20ン年前、中学生だった僕は、いつものように早朝の部活に出るために、朝の6時45分ごろ、家を出ようとしました。

                                                                      

すると、どうでしょう?

                                                                             

何と僕の、当時履いていた白のスニーカーが片っぽ無いじゃありませんか。
慌てふためいた僕はお母さんに何で無いのか聞きました。

                                                                 

俺「お母ん、俺のスニーカー知らん?」

                              

母「え?無いんか?」

                                                           

俺「うん。片っぽしかない。」

                                                                     

・・・・

そして、玄関をくまなく探しましたが、片っぽの白のスニーカーは全く出てきませんでした。

おかしい。おかしい。

僕よりも前に、家を出たのはオヤジと兄貴。しかし兄貴の足のサイズは28。僕のサイズよりも全然大きいのです。よって兄貴はこの時点で除外。

                                                                    

で、スニーカー失踪事件の疑いはオヤジにかけられました。

                                                                          

で、案の定というか、見てみると、何故か黒の皮靴が片っぽだけ残っている。

「まさか・・・いやしかし・・・うちのオヤジと言えどそこまでバカじゃないだろ・・・」

                                                                            

と母親も僕も思いつつも、確認のため、オヤジの会社に電話をかけました。

                                                                       

母「あ・・・もしもし?ちょっとあんた!!!○○(←俺の本名)の白のスニーカー履いとらん?」

                                                                    

オヤジ「・・・・あぁ!!!なんやぁぁぁぁぁ!!!これは?」

                                                                         

母「ちょっとあんた!!!本当に?」

                                                                     

オヤジ「間違えて履いてきてまった」

                                                                             

何とオヤジは、片っぽだけ間違えて僕の白のスニーカーを履いてきてしまったのです。
ちなみにオヤジは当時、証券会社の営業マン。もちろんスーツに黒の皮靴で働く仕事です。
それなのに、こやつは間違えて白のスニーカーを履いてきてしまったそうではありませんか。

                                                                            

母「何をどうしたらそんなの間違えるの!!!もー!!恥ずかしいで、早く電車で駅まで来てよ。私があんたの片っぽの靴持って行くから!!!」

                                                                             

オヤジ「いや。いい・・・・機能的には問題ない。」

                                                                       

母「機能とかそんな問題じゃないやろ?あんたバカと違う???」

                                                                          

オヤジ「サイズは同じだで問題無い」

                                                                              

母「だからサイズじゃなくて!!!!そのまま片っぽだけ白いスニーカー履いてると、『頭が気の毒な人』に思われるよ!!!!だから頼むから戻ってきて!!!!」

                                                                 

オヤジ「なんや・・分ったわ・・・」

・・・

・・・・

そして、夕方お袋は僕につぶやくようにこう言いました。

「・・・・」

                                                                   

「もう、気が狂っとるとしか思えん・・・・」

                                                                                

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