子供の時の夢を追うとか言う義務感に縛られてい来ることほど馬鹿らしい事は無いと思った。
今日の表題は、決して「夢を諦めろ」と言っている話ではありません。
いや、と言うよりも「子供のころからの夢」に縛られず、そことは違う人生を歩んでもそれはそれで良いんじゃないかって思うようになってきた。
要は「夢」を諦めることをそこまで、否定しなくても良いのではと最近思う。
そういえば、M1で創立者の島田紳助さんがこんなこと言ってたっけ。(今はマリエさんや出川哲郎さんの事で賛否ある方ですが)
何でもM1を創立したのは、簡単な理由で「才能がない人に、分かりやすいトーナメントやらせて諦めるため」らしい。
島田さん曰く「1番幸せな奴はそりゃ夢がかなって芸人になって売れた奴や。次に幸せなんは、若いうちに諦めて他の道で成功してる奴や、一番不幸なのは歳食って、お笑い止めれんまま貧乏になっていく奴や。」と。
正直、プロ野球何かは、もう24歳くらいまでに目立った成績をアマチュアで出せない限りほぼプロは無理に近い。(例外はあるけど)
それは実業団から大学高校に至るまで大会があって、そこですごい奴に出会って夢を諦めさせてくれるからである。
ただお笑いは分かりやすい指標が無いので、島田さんは、じゃぁ分かりやすい指標を作ってやろうと思ったんだな。要は良い年して、予選も勝ち抜けないようなら諦めろみたいな感じなんだろうな。多分。
さて、話を戻すが、割と「子供のころの夢」を叶えられないことを、すごく「悪い事」みたいに認識している人は大勢いる。
「夢はきっと叶う」とか「信じれば絶対報われる」ってお言葉は、年齢を重ねれば重ねるほど残酷に聞こえる。
何かの番組で50過ぎの東京大学卒業した劇団員のおじさんがいて(年収200万円)、俳優になるため夢を諦めれずここまで来てしまったとか。確か見た目も「さえないおっさん」って感じだった気がする。
いくら良い大学出ても悪いんだけど、このおじさんを高給で雇う会社はまず無い。20代だったら何とかやり替えはきいたんだけど、悪いけど残酷だけどもうタイムオーバーである。
「演劇」とか「アイドル」とか「声優」とか「アニメーター」みたいないかにも子供時代に夢見そうなお仕事は、総じてそこに囚われて薄給、もしくはバイト生活でやる事も多い。「替えがいくらでもいる。」「子供のころからの夢だからタダでもやりたい」って思う人がいる限り、使っている側は搾取する側に回るよね。至極当然だけど。
ただただである。子供時代の夢ってそんなに大事?って思う事もある。
自分は不動産屋だ。子供のころ思い描いていた仕事でも全然ない。子供のころから不動産屋になりたいって思う奴ななんて居ないと思うし、それに自分も、子供のころを考えるとまさか、不動産屋になってるなんて思ってもみなかった。
(子供のころはケーキ屋さんになりたいとか言ってた記憶がある)
で、なった感想だけど、労力のわりに収入は悪くないし、自分の性格にも合ってるしで、まぁ良い感じだ。
ぶっちゃけ不動産屋になった経緯も行き当たりばったり過ぎて、計画性なんて一つもなかったのだが。
幼いころの夢を叶えられなくて悔しいだとかそんな気持ちも悪いが微塵も無い。
てか、冷静に考えればさ・・・
子供のころの夢って、子供から見えるものしかなりえないよね・・・ケーキ屋さんとかアニメーターとか云々。
自分がいま携わっている不動産屋とか建築関係のお仕事って子供の目から見えないものだしな。そりゃ夢にも思わないな。
まぁだから、不動産屋って子供達から「夢」や「憧れ」と思われていない仕事だから、まぁアニメーターや漫画家や女優ほど過酷な競争は無い。
子供のころの知識でしか分からないお仕事で夢をみてそれを、30過ぎてまで追いかけるのってどうなの・・・って思う。不幸にしかならないと思うんだが。(例外もあるんだけど、ただ超レアな例外を持ち出して夢を追い続けさせるのも残酷だと思う)
世の中の仕組みが分かれば、大体「儲かる仕事」「搾取されるだけの仕事」って分かりそうなもんだけど。
学校の先生も、大学出てすぐに教師になって、異業種からの参入もほとんどないいわゆる「村社会」だから、世の中何が儲かる仕事で、何が搾取される仕事か知らないんだよね。
そういう人間が、まぁ教育してればそりゃ子供も将来は迷走するよな・・と思う。だって教師の皆さんが、例えば自分のいる建築業界や不動産業界がどうなってるかだなんて絶対知らないと思うから。
ちなみに、知り合いの大工さん(大学中退)だが、年収で軽く1000万円は超えている。
ぶっちゃけ、一流企業の社員さんより羽振りは良いと思う。
ただ、彼も別に子供時代から大工になりたかったわけじゃなく、何となくなってしまっただけである。(まぁ確かに苦労してるけど)
でも、元請けの会社は、もう彼が居ないと回っていかないから、平身低頭で接していて、誰も彼に横柄な態度は取らないのである。彼に対して上から目線で話す人間は皆無だ。(まぁ横柄な態度をとられるような人ではないけど)
それで、年収もある。学歴は無いけど。
ってこういう事を知らない人って意外と多い。
まぁ子供のころの夢を叶えるのは素晴らしい事だけど、それに義務感みたいなのを感じて、そこに無駄に固執するのは、人生で最悪な選択肢の一つにもなりうるってお話でした。乱文失礼しました。